「実家の片付けをしていたら、昔の雛人形が出てきた。」「子どもが大きくなったので雛人形を手放したい。」
雛人形は意外とスペースを取るので、できるだけ早く処分したい人も多いと思います。
・・・ が、雛人形って処分していいの?どうやって手放したら良いか分からない!とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
こんにちは。
コブツマニアの榛田(はりた)です。お人形って捨てづらいですよね。ここでは、雛人形の処分にお困りの方のために、上手に手放す方法を6つご紹介します。
目次
そのまま捨ててしまっても問題はない
「そのまま捨ててしまうとバチが当たる」とも言われる雛人形。いざ捨てようと思っても、なんだか気が引けますよね。
しかし、結論から申し上げますと、バチが当たるというのは迷信です。本当はゴミとして捨てても問題はありません。
捨てる前に供養が必要なのは、「魂入れ」と呼ばれる開眼供養を行なった場合です。魂入れをした人形は、処分する前に閉眼供養をする必要があると言われています。
そのため、魂入れを行っていない雛人形は「魂が宿っている」とみなされず、ごみとして捨てても問題ありません。
とはいえ、普通に捨てても問題ないとわかっていても「ゴミとして処分するのは気が引ける…」と感じる方も多いでしょう。
雛人形はもともと「身代わり信仰」が発祥と言われていて、小さな女の子に取り憑こうとする厄を代わりに引き受け、清めるためのお守りのような役割があるとされています。
そのため、縁起を気にする人であれば、ごみとして捨てないほうがいいと言えます。たとえば、転んで怪我したときに「あのとき捨てたからだ…」と後悔しそうな人は、適切な処分方法を知っておくべきです。
ここからは雛人形をごみとして処分する方法と、それ以外の処分方法に分けて解説します。
ゴミとして雛人形を処分する方法
雛人形をゴミとして処分する方法を、コブツマニアのある大阪市を例に解説します。大阪市では最長辺が30cm未満のお人形であれば普通ゴミに出せます。これは人形ケースも同様です。
最長辺が30cm以上であれば、粗大ゴミで出す必要があります。
<粗大ゴミ収集手数料の料金>
3辺(縦+横+高さ)の合計 | 料金 |
---|---|
150cm未満 | 200円 |
150〜200cm未満 | 400円 |
200〜250cm未満 | 700円 |
250cm以上 | 1000円 |
参考:「粗大ごみ処理手数料一覧表」 ※2023年4月現在
上記は大阪市の例ですが、自治体によっては不燃ごみに指定しています。お住まいの地域のホームページを確認してみてみましょう。
雛人形を手放す5つの方法
「ゴミに出す」以外に、雛人形を手放す方法を5つご紹介します。
- 人形供養
- 売る
- 団体に寄付する
- 知人、友人に譲る
- 業者に引き取りを依頼する
以下で詳しく解説します。
1. 人形供養
「雛人形を手放したいけれど、ゴミとして捨てることに罪悪感がある…」という場合は、神社仏閣でお焚き上げ供養してもらうのがおすすめです。
「共同供養」と呼ばれる方法が一般的で、近くの寺院や神社に雛人形を持ち込み、他の人が預けたお人形たちと一緒に供養してもらいます。
「個別供養」という方法もあり、こちらは他の人のお人形と混ぜずに個別で読経、供養してもらいます。個別供養の場合、特別読経供養料が別途発生する場合があります。
また、寺院や神社によっては、予約が必要だったり、そもそも人形供養を行っていないところもあります。事前にホームページか電話で確認しましょう。
人形供養のイメージが湧かない人は、弊社スタッフが実際に人形供養を体験した記事もチェックしてみてください。
>>あわせて読みたい『【実録】雛人形を人形供養してきた!【体験】』はこちら
費用
「共同供養」にした場合、法要にかかる費用はおよそ5,000円程度です。
※みかん箱1箱程度の大きさ(400×300×250mm程度)
費用を少しでも抑えたい人は、共同供養を選びましょう。
郵送供養
直接の持ち込み以外に、郵送による供養を受け付けている神社仏閣もあります。事前にホームページで確認してみましょう。
たとえば、日本人形協会の「人形感謝(代行サービス)」は、郵便局と提携して郵送での供養を行っています。
送られてきたお人形差出セットに雛人形を入れて送り返せば、東京大神宮の「人形感謝祭」にて供養してもらえます。一箱(袋)5,000円+送料で利用できます。
忙しくてお寺に出向けない人にとって、非常にありがたいサービスと言えます。
人形供養祭
参照元:JAちちぶ/人形・ぬいぐるみ供養祭開催
年に数回、お寺やセレモニーホールで行われる「人形供養祭」に参加して、人形を一斉に供養してもらう方法があります。
大切にしていた雛人形を「手放す時はしっかりと見送ってあげたい」という思いが強いのであれば、こういったイベントに持ち込んで供養するのも良いかもしれません。
お寺さんによる読経と参列者のお焼香もあり、かなり本格的なお葬式に近い形で供養を行うことが多いようです。
目の前で盛大に供養してもらえるので、大切な雛人形を満足いく形でお見送りできるということで人気の供養方法です。
お焚き上げについて詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてみてください。
>>あわせて読みたい『遺品の供養って実は不要?供養する意味や依頼する方法、お焚き上げについて徹底解説』
2. 売る
売って手放すのも手です。方法は大きく2つあります。
- 骨董品、美術品買取の専門店で売る
- フリマアプリやネットオークションで売る
以下で詳しく解説します。
骨董品・美術品買取の専門店で売る
雛人形を買い取っている骨董品・美術品の買取専門店はいくつか存在します。
専門の鑑定士がきちんと見てくれるため、大切な雛人形を安心して売ることができるというメリットがあります。
手放すついでにお金も入るので、一石二鳥ですね。
フリマアプリやネットオークションで売る
フリマアプリやネットオークションなら、自分で金額を決められるため好きな値段で出品することができます。
一方で、自分で品物の価値が分からないと利用は難しいと言えます。売れた後も、購入者とのやりとり・梱包や発送など手間がかかるため注意が必要です。
売れる雛人形は少ない
ここまで雛人形を売る方法を2つ紹介しましたが、残念ながら中古の雛人形は売れにくい傾向にあります。
というのも、雛人形には本来「代わりに災厄を受け入れてもらう」という意味合いがあるため、中古の雛人形には厄が入っていると言えるからです。
もちろん、売れるものもありますが、一般家庭にあるような雛人形は売れないものがほとんどです。
売れやすい雛人形
売るのは難しいと申し上げましたが、まったく売れないわけではありません。売れやすい雛人形の特徴は、以下のとおりです。
- 人間国宝級の作家に作られた
- 江戸時代など古い時代に作られ、骨董品として価値がある
- メーカー(ブランド)として価値がある
- 高級素材(サンゴや象牙など)が使われている
雛人形に限らず、希少価値が高くて状態の良い品物は、高値がつきやすい傾向があります。ただし、作者・作家が不明な作品や、有名作家の偽物・贋作は基本的に買い取ってもらえません。
持っている雛人形に価値があるかどうか分からない場合は、専門の鑑定士に依頼して一度見てもらいましょう。
わたしたちコブツマニアでも、雛人形の買取を行っております。「雛人形の価値が知りたい。」という方は、お気軽にご相談ください。
3. 団体に寄付する
雛人形を引き取っている団体に寄付する方法もあります。寄付することで誰かに再利用してもらえるので、「捨てるは忍びないから、誰かに使ってもらいたい」という希望がある人におすすめです。
ただし、任意のボランティアという扱いとなるため、寄付する際は宅配便の送料が自己負担になる場合がほとんどです。利用したい団体のホームページで料金をチェックしましょう。
「セカンドライフ」はNPO法人で雛人形を引き取ってくれる団体です。不要になった雛人形を箱に詰めて送るだけで、再利用(リユース)してもらえます。
<利用料金>
3辺(縦+横+高さ)の合計 | 料金 |
---|---|
120cm以内 | 1980円 |
160cm以内 | 2480円 |
4. 知人・友人に譲る
雛人形には本来「子どもの代わりに厄を受ける」役割があるため、中古の雛人形には厄が入っていると言えます。そのため、慣習に従うのであれば、たとえ身内でも引き継ぐのはよくありません。
しかし、冒頭でも述べたように、雛人形の捉え方はさまざまです。ただのお人形なので、譲渡したり引き継いだりしたからといって、バチが当たるようなことはありません。
そもそも女の子の結婚や良縁を願うという意味に対し、前時代的だと感じる人もいるでしょう。「雛人形のお下がり」を良しとするかは、個人の価値観や地域の習慣などで判断すべきです。
雛人形を欲しがっている知人や友人がいるのであれば、譲ってあげても問題ありません。お相手が「雛人形のお下がりなんて失礼だ」と感じるのであれば、譲らなければいいだけです。
5. 業者に引き取りを依頼する
業者に引き取りを依頼するのも手です。引っ越しや遺品整理などのタイミングで、雛人形以外にも片付けたいモノがあるときに、まとめて回収してくれます。
売れない雛人形や、処分したい大型家具・家電がある場合は、利用を検討してみましょう。運び出しから回収まで請け負ってくれるので、一人で運び出せないといった心配はありません。
わたしたちコブツマニアでは価値のある商品は鑑定士がきちんと査定した上で買い取らせていただきますし、供養をご希望の場合は、まとめて供養する手配も行っています。
「うちの雛人形を処分するならいくらかかるの?」と思った場合には、すぐに見積もりを取ることもできます。まずは処分費用を知っておきましょう。
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まとめ
雛人形の捨て方にはとくに決まりごとが存在するわけではないため、自分の価値観に合った方法で手放しましょう。
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