頻繁に買い替えることがない冷蔵庫や洗濯機などの大型家電は、気づけば10年以上使っているということも多々あるでしょう。買い替えに伴って古い家電を売りたいと考える人も多くいますが、果たして10年以上前の家電は売れるのでしょうか。
この記事では、買取の対象となるのは何年前までの家電なのか、その目安を理由と共に解説します。さらに、古すぎて買い取ってもらえない家電の処分方法も、家電の種類別に詳しくご紹介します。
こんにちは。
コブツマニアの榛田(はりた)です。使い終わった家電を買い取ってもらえるのは製造から何年以内なのでしょうか。この記事では、買取基準の根拠となっている家電の寿命や、古くても買取対象となる家電について解説し、買い取ってもらえない家電の処分方法もご紹介します。
目次
いらなくなった家電を買い取ってもらえるのは何年以内?
一般的に中古家電は新しいほど高値で売れるものですが、10年以上同じ家電を使い続けている人も多いはず。そんな古い家電でも買い取ってもらうことができるのか、気になる人は多いでしょう。
そこでまずは、主な家電について、何年以内のものであれば買取対象となるのかを解説します。家電が何年前のものかを確認する方法や、業者が買取可能な年数に上限がある理由も説明します。
家電の古さは購入後の期間でなく「年式」で判断する
買取の基準となる年数をご紹介する前に、そもそも家電の古さを表す年数はいつから数えればいいのか確認しておきましょう。
家電の保証期間は購入日から始まりますので、家電の年数も購入日から数えると思っていませんか。実はこれは大きな間違い。家電の古さは、購入日からの期間ではなく、家電の製造年式で判断されます。製造年式は購入した年かそれ以前の年になりますので、売りたいと思っている家電が思っているよりも古い可能性もあります。
家電の年式は、たいていは家電の背面や側面に、モデル名や消費電力などとともに表示されています。冷蔵庫の場合は、ドアの内側にこれらの情報が書かれたシールが貼られているのが一般的です。
もし本体のどこにも年式の表示が見当たらない場合は、電源コードから年式を推定する方法があります。電源コードのコード部分には小さな文字が印字されており、その中に西暦を指す4桁の数字があるはずです。この数字が電源コード自体の製造年です。電源コードは本体よりも1年古い場合も多いので、家電本体の年式はこれと同年かその翌年と推測することができます。
買取対象となる家電の製造後年数の目安
家電が買取対象となるかどうかの最も一般的な基準は、年式が5年以内かどうかです。5年を過ぎていると、多くの買取業者では状態にかかわらず買取対象外とされます。中には買取に応じる業者もありますが、基本的に年式が5年以上前の家電には高い買取金額はつかないと思っておきましょう。
製品の種類によっては、さらに短い3年以内のものだけが買取対象とされる場合もあります。その反対に、人気製品や希少な製品などは、製造から5年以上経っていても買取対象となる場合もあります。ただし、そういった製品でも最長10年までが目安と考えておくのが良さそうです。
買取業者の基準は家電の寿命に基づいている
3年や5年、あるいは10年といった買取業者の基準は、家電の寿命に基づいて決められています。
業務に使われる一部の家電については、財務省によって寿命、すなわち耐用年数が定められています。主な家電の耐用年数は次の通りとなっています(参考:東京都主税局 減価償却資産の耐用年数表)。
- ・冷暖房機器(エアコン):6年
・冷蔵庫:6年
・洗濯機:6年
・テレビ:5年
どれも5~6年となっており、寿命に達する直前の5年が一般的な買取基準になっているのもうなずけます。
その他、家電の寿命に関しては、「補修用性能部品の保有期間」も参考になります。
これは、家電が故障した時に修理できるように、機能の維持に必要な部品をメーカーが保有しておく期間を定めたものです。主な家電の「補修用性能部品の保有期間」は次の通りです(参考:一般社団法人日本電機工業会 補修用性能部品の保有期間)。
- ・エアコン:9年
・冷蔵庫:9年
・洗濯機:6年
・テレビ:8年
・掃除機:6年
・電子レンジ:8年
・電気釜(炊飯器):6年
・アイロン:5年
先ほどの耐用年数よりは長く設定されていますが、それでもエアコンや冷蔵庫の9年が最長です。つまり、製造から9年を超えると、メーカー側も修理に対応しなくなるということ。一度故障してしまえばそれまでとなりますので、買取業者が10年以上前の家電を買い取らないのはある意味当然と言えます。
製造から10年以上経っていても買い取ってもらえる家電
買取の対象となるのは製造から5年以内、人気商品などでも10年以内が基本ですが、実は10年以上経っていても買い取ってもらえる可能性のある家電もあります。
有名メーカーのデザイン性の高い製品で状態が良いものがその代表例です。例えばダイソンの空気清浄機や扇風機、ルンバのロボット掃除機などは、未開封や新品同様の状態であれば、10年以上前の製品でも買い取ってもらえることが期待できます。
また、先に紹介したように、冷蔵庫やエアコンはもともと寿命が長めですので、国内メーカーのもので状態が良ければ、製造から10年以上経っていても値段がつく可能性があります。
わたしたちコブツマニアでも家電の買取を行っておりますので、お気軽にご相談ください。
→家電の買取対象商品を確認する
少しでも高く買い取ってもらうためのコツ
家電は製造から時間が経つほど買取価格が下がりますので、売りたい場合はできるだけ早めに買取に出すのが一番です。とは言え、年数が経ってしまっている場合でも、少しでも高く買ってもらうためにできることがいくつかあります。
まずは、汚れを落としたりシールを剝がしたりして、できるだけ綺麗にすること。サビなど落とせない汚れがつかないように普段から定期的に掃除をしておくのがベストですが、買取に出す時には家電の表面だけでなく内側まで掃除して、できるだけ良い状態にしましょう。
同じように、付属品を揃えておくことも重要です。例えば洗濯機のホースや固定具、掃除機のアタッチメントなどです。このような付属品を本体と揃えて買取に出す方が査定額は上がりますので、捨てずに保管しておきましょう。
手間を惜しまないなら、買取業者に売るのではなく自分でフリマアプリやネットオークションに出品するという方法もあります。フリマサイトなら欲しい人と直接交渉することができますので、購入希望者がいれば、思わぬ高値で売れる可能性もあります。写真撮影や購入希望者とのやりとりのほか、梱包や発送にも手間がかかるのが難点ですが、ジモティーのように近隣住人同士の取引のためのプラットフォームなら、直接引き取りに来てもらうことも可能です。
買取が難しい家電の処分方法
それでは、年式や状態から判断して買い取ってもらうのが難しい家電は、どのように処分すればよいのでしょうか。ここから先は、パターン別に家電の処分方法を解説します。
特定の家電はリサイクルが義務付けられている
家電を処分する時にまず確認しなければならないのは、その家電が「家電リサイクル法」の対象かどうかです。
「家電リサイクル法」(正式名称は「特定家庭用機器再商品化法」)とは、家電に使われている部品のうち、まだ使えるものをリサイクルするための仕組みを定めた法律で、対象となるのは、エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・乾燥機の「家電4品目」です。この法律では、小売業者には使用済みの家電4品目の引き取り、製造業者には再商品化(リサイクル)、そして消費者には、廃棄にかかる収集運搬料金とリサイクル料金を支払うことが義務付けられています。
家電4品目を処分するには、家電量販店や小売店、あるいは自治体に引き取りを依頼する必要があります。買い替えの場合であれば新しい製品を購入する店舗で、処分のみの場合はその家電を購入した店舗で引き取ってもらうことができます。購入元がわからない場合などは、住んでいる自治体に引き取りを依頼することになります。
手続きとしては、「家電リサイクル券」に必要事項を記入して決められた料金を支払うことになります。ただし、家電量販店や小売店を通して処分する場合は、店側が「家電リサイクル券」に記入してくれることが多いので、基本的には料金を支払うだけでOK。自治体に依頼する場合は、まず郵便局に行って家電リサイクル券に必要事項を記入し、リサイクル料金を振り込んだうえで、自治体の指定業者に回収を依頼するか、自分で指定の場所に持ち込む流れとなります。
リサイクル義務のない家電は粗大ごみとして捨ててOK
エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・乾燥機以外の家電であれば、リサイクル義務がありませんので、粗大ごみとして捨てて問題ありません。
粗大ごみを出す場合、まずは住んでいる自治体の粗大ごみ収集受付センターに申し込みを行い、指定された金額の「粗大ごみ処理手数料券」を市内の「粗大ごみ処理手数料券取扱店」(コンビニやスーパー、郵便局など)で購入します。これに必要な情報を記入したうえで処分する家電に貼り付け、指定された収集日に収集所に出せば処分完了です。
不用品回収業者が無料回収してくれる場合も
業者の買取の対象にならない家電でも、製品によっては無料で回収してもらえる場合があります。不用品回収業者は色々な不用品をまとめて回収してくれるので、家電を処分するのに合わせて、他のこまごました不用品も一緒に処分してしまうのも一つの手です。さらに単体では値段のつかない家電でも、他のものとまとめれば買い取ってもらえる可能性もあります。
多くの業者は、電話やインターネットで依頼するだけですぐに回収に来てくれるので、手間をかけずにすぐに処分できるのも利点です。
わたしたちコブツマニアでも、家電の回収を行っています。まずは無料の簡単見積もりをご利用ください。
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まとめ
多くの場合、業者に買い取ってもらえるのは製造から5年以内の家電ですが、ブランド家具や国内メーカーの冷蔵庫など、一部の製品は10年以上前のものでも買取対象となる場合があります。
古くて売るのが難しい場合、家電4品目(エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・乾燥機)であれば家電リサイクル法に沿って販売店か自治体に回収してもらい、それ以外の家電は粗大ごみとして処分することになりますが、どちらの場合も料金がかかります。買取が難しい家電でも、不用品回収業者が無料で回収してくれる場合もありますので、まずは不用品回収業者に問い合わせてみてはいかがでしょうか。
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