部屋にいると、どこからともなくカビのような臭いが漂ってくる…。そんな経験はありませんか?
カビが生えるのは水回りというイメージが強いかもしれませんが、カビはいくつかの条件が満たされてさえいれば、どこででも繁殖します。部屋がカビ臭いと感じるなら、気づかないうちに部屋のどこかにカビが生えている可能性が高いでしょう。
この記事では、カビが繫殖する条件とカビの生えやすい場所を解説し、カビ対策の基本と場所別のカビ退治・予防方法を詳しくご紹介します。
こんにちは。
コブツマニアの榛田(はりた)です。梅雨時期や夏場は特に、カビの臭いが気になることがありますよね。今回は、生えてしまったカビを綺麗に取り除く方法やカビが生えるのを防ぐ方法を、カビが生えやすい場所ごとに詳しくお伝えします。
目次
部屋がカビ臭い原因とカビが生えやすい場所
部屋がカビ臭いと感じたら、まずは換気をして、部屋の空気を入れ替えましょう。臭いに変化がなければ、どこかにカビが生えていると思って間違いありません。臭いをなくすためには、カビの生えている場所を掃除してカビを取り除く必要があります。
そのために、まずはカビが繁殖する原因を知り、部屋のどんなところにカビが生えやすいのかを把握しましょう。自分の部屋のどこにカビが生えているのかを特定することで、適切な対処ができるようになります。
臭いの原因であるカビが繁殖する条件
カビ菌は場所を問わず空気中に漂っているものですが、次の条件が揃うと繁殖しやすくなります。
・酸素がある
・温度が20度~30度
・湿度が70%~80%
・ホコリなどの汚れがある
温度も湿度も高く蒸し暑い時期、つまり梅雨時から夏場にかけては、カビが繁殖しやすい季節と言えます。そして、カビはホコリなどの汚れを栄養源にして繁殖しますので、ホコリが溜まりやすい場所は特に要注意です。
部屋の中でカビが生えやすい場所
それでは、部屋の中でカビが生えやすいのは具体的にどんな場所なのでしょうか。
水を使うお風呂場やトイレにカビが生えやすいということには、誰にでも心当たりがあるでしょう。他にも、結露しやすい窓のサッシ部分やエアコンも、カビが生えやすい場所の代表格です。
他に、湿気が溜まりやすい場所としては、寝室や玄関が挙げられます。人は寝ている間に汗をかくため、布団やマットレスはこまめに乾燥させておかないと、カビが生えやすい状態になりがちです。また、和室の場合は、畳の素材であるイグサが湿気を吸うため、特にカビが生えやすくなります。玄関は日当たりが悪い場合が多く、さらに靴は汗を吸ったり雨に濡れたりして湿気を含みやすいので、寝室同様に注意が必要です。
その他、通気性が悪い場所にはホコリが溜まりやすくなり、カビが繫殖しやすくなるため、家具の裏や下側、クローゼットや押し入れなど収納の中、そして部屋の隅の壁や天井などにも、知らない間にカビが生えている可能性があります。
【場所別】部屋がカビ臭い時の対策
カビ臭さの原因であるカビが見つかったら、まずはカビを退治し、予防のための対策をとりましょう。カビ対策の基本は次の4つです。
1.除菌
繫殖してしまったカビ菌を死滅させます。水回りには熱湯やカビ取り剤、壁や布製品など、水洗い出来ない場所にはアルコールを使います。カビはアルコールに弱いので、消毒用エタノールなどを含ませたふきんやキッチンペーパーで拭くだけで効果抜群です。
2.除湿
カビが好む湿度の高い環境を作り出さないようにします。除湿器やエアコンを使った部屋全体の除湿のほかに、ベッドや布団には布団乾燥機を使うのが効果的です。洗濯物の部屋干しは室内の湿度を上げてしまうので、雨の日はお風呂場に干すか、部屋干しをする場合は除湿器を使うのがおすすめ。
3.換気
空気中のカビを外に出し、湿気が部屋にこもらないようにします。特に除菌作業中はカビの胞子が飛ぶので、必ずマスクをして窓を開けておいてください。風が通り抜けるようにするには、窓は2カ所以上開ける必要がありますが、部屋の構造上うまく風が通らない場合は、サーキュレーターや扇風機を使うとよいでしょう。
4.消臭
カビ掃除のための時間がなく、とにかく臭いをなんとかしたいという人は、消臭剤を置いてみましょう。市販の消臭剤には消臭だけでなく除菌効果のある商品もありますので、そうしたものを使えばカビ退治もできて一石二鳥です。湿気がたまりがちな場所には、空いた容器に重曹を入れて不織布でふたをしたものを置いておけば、臭いと湿気の両方を取り除いてくれます。
4つの基本をおさえたところで、ここから先は、特にカビが生えやすい場所別の具体的な対処方法をご紹介していきます。
部屋がカビ臭い時の対策:壁、窓、カーテン、畳
壁や窓、カーテン、畳などは、目につきやすい場所ではありますが、知らず知らずのうちに広い範囲にわたってカビが生えていることもあります。
窓に結露が付きやすい家では、窓のサッシやレールだけでなく、カーテンやブラインドにもカビが生えている可能性があります。建物の構造によっては壁にも結露がつく場合がありますので、壁にも要注意。壁紙やカーテンなど、水洗いできない箇所は、消毒用エタノールなどのアルコールスプレーを含ませた雑巾で拭き、そのあとに水拭きをして乾かすという手順で掃除します。
畳にカビが生えてしまった場合は、まず掃除用のブラシでカビをかき出してから、掃除機で吸い取りましょう。その後で乾拭きし、さらにアルコールスプレーを吹きかけて5分ほど置いてから拭き取れば、畳のカビ掃除は完了です。
窓やゴムパッキンなど、水洗いできる箇所であれば、市販のカビ取りを使うのが便利です。
部屋がカビ臭い時の対策:収納、家具の下や裏
クローゼットや押し入れなど収納の内部、そしてソファーの下やたんすの裏などに生えてしまったカビは、壁やカーテンと同じようにアルコールで退治しましょう。こうした通気性の悪い場所にカビが生えるのを防ぐには、空気が通るような工夫が効果的です。
梅雨時から夏場までの蒸し暑い時期にはクローゼットや靴箱の扉を開けておいたり、クローゼットの中にすのこを敷いて空気の通り道を作ったりと、普段から空気が循環するように心がけるとよいでしょう。収納の中で空気が循環するためには、物を詰め込み過ぎないことも大事です。
カビはタンパク質や炭水化物を好みますので、革や羊毛、麻、絹などでできた製品を収納にしまってる場合は特に注意が必要です。定期的に干して乾燥させることでカビの予防ができますが、酸素がなければカビは繫殖しませんので、脱酸素剤と一緒に袋に入れて収納しておくのも有効です。
また、家具は壁と少し離して配置することで、裏側にも風が通りやすくなります。家具の裏や下側は、このようにして風通しのいい状態を作ったうえで、ホコリがたまらないようにこまめに掃除をすることを心掛けるとよいでしょう。
部屋がカビ臭い時の対策:玄関
雨の日でなくても、靴は日ごろから汗を吸って湿気を含みがちです。靴は必ず乾かしてから靴箱にしまうのが理想ですが、新聞紙を丸めて靴の中に入れておくという小技もあります。新聞紙が靴の湿気を吸い取ってくれるので、靴にカビが生えやすいとお困りの人は、是非試してみては。基本のところで紹介した「重曹を入れた容器に不織布でふたをしたもの」を靴箱に置いておくのもおすすめです。
部屋がカビ臭い時の対策:水まわり
カビが好む湿気が溜まりやすいのは、何といってもお風呂やトイレ、キッチンといった水回りです。
特に、お風呂場は温度も湿度も上がりやすいので、部屋以上にカビが繁殖しやすい条件が揃います。排水溝まわりや風呂ふた、ボトルや洗面器、壁や床、そして天井まで、放っておくとすぐにカビが生えてしまいます。
カビを取り除くには市販のカビ取りを使って掃除するのが効果的ですが、カビは熱湯にも弱いので、広い範囲にカビが生えている場合などは、50~60度のお湯をかけるという手段もあります。
お風呂にカビが生えるのを防ぐために、浴室乾燥機能を使ってお風呂場を乾燥させることや、浴槽にためたお湯はすぐに抜くことなど、できるだけ湿度を上げない習慣をつけるとよいでしょう。ボトルや洗面器などは水気を拭いてお風呂場の外に置いておくのが理想ですが、浴室用の収納グッズを使って、床に直置きせず水気が切れるようにするのも一案です。
お風呂以外では、トイレにも十分気を付けたいところ。便器のふちの裏側や便器と床の接する部分などが、特にカビの生えやすい部分です。カビ取り剤を吹きかけるだけでは流れてしまいますので、トイレットペーパーにカビ取り剤をしみ込ませたものをカビの生えた部分に貼りつけるのが有効です。
他にも、洗面台の蛇口や排水溝周り、そしてキッチンの三角コーナーやスポンジラックなども、カビの繁殖しやすい場所です。梅雨時などは数日おきに塩素系のカビ取りを吹きかけて5分ほど置いてから流すとよいでしょう。しつこいカビは、カビ取りをかけたあとにスポンジか使い終わった歯ブラシでこすります。流した後には水気を拭き取り、乾燥させるのを忘れずに。
部屋がカビ臭い時の対策:エアコン
エアコンをつけた時にカビ臭さを感じたら、エアコンの内部でカビが繁殖している証拠です。エアコン内部は結露が発生しやすいので、梅雨時などは湿気のせいで1日のうちにカビが生えてしまうことも。エアコンにカビが生えていると、カビの胞子を含んだ空気が部屋中に送られることなりますので、健康にも影響が出かねません。
自動洗浄機能のあるエアコンなら、定期的に利用するとよいでしょう。自分で掃除する場合は、まず吹き出し口やフィルターなどにたまったホコリを掃除してから、15分ほど送風運転をしてエアコンの内部を乾かします。エアコンを使わない時期も、定期的に30分ほど送風運転をしてエアコンの内部を乾燥させることで、カビの繫殖を防ぐことができます。
とは言え、自分で掃除できる部分は限られています。できる範囲で掃除をしてもカビ臭さが消えない場合は、業者にエアコンクリーニングを依頼することを検討しましょう。
まとめ
部屋がカビ臭いと感じる時は、きっとどこかにカビが生えています。カビは酸素・温度・湿度・ホコリという4つの条件が揃えばどこででも繁殖しますので、家具の裏や下側、収納の中、玄関、窓や壁など、風通しが悪く湿気やホコリが溜まりやすそうなところを重点的にチェックしてみましょう。
カビが生えている場所がわかったら、この記事で紹介した場所別対策でカビを退治しつつ、カビが生えにくくなる工夫を日常に取り入れてみてください。
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